通訳ガイドをやろうと思った際に、多くの人は、知識を得ようと勉強をはじめます。
もちろん知識量は最低限必要ですし、多いに越したことはありません。
でも、「あの人、ホントすげー知識量だなぁ」って思うことはあっても、
「(知識量がものすごかったから)楽しかったなぁツアー」ってなったことはこれまでほとんどありませんでした。
大事なのは、以前、河野有(@yukono1017)が書いていた「伝え方」とベースとなる「スタンス」だと思っています。
そんな「スタンス」を考える際におススメのカーネギーの本をご紹介します!
スタンスは、観光業をはじめてみて、他のビジネス分野と全く一緒だなぁとよく感じます。
このスタンスは「人間力」とも言えるものだと思ってます。
「人間力」というだけに、普遍的なもので、そして、一朝一夕に身につくものではありません。
でも、これらの本は繰り返し読むたびに、学びがあり、励ましがあり、多くの刺激をもらうことができます。
1.人を動かす
原題は「How to win friend and influence people」です。
全世界的な名著なので、ゲストの中にも読んだことがある方は多々いるかと思います。
目次だけでも見てください。
きっと、「あ、これ、通訳ガイドと一緒だ!」と感じる項目が多々あるのではないでしょうか。
〔目次(抜粋)〕
- 盗人にも五分の理を認める
- 人の立場に身を置く
- 誠実な関心を寄せる
- 名前を覚える
- 関心のありかを見抜く
- 誤りを認める
- 〝イエス〟と答えられる問題を選ぶ
- 演出を考える
- 遠まわしに注意を与える
- 喜んで協力させる
特に、
「遅刻者に注意をしている人がいたり」
「ゲストを名前ではなくMadamと呼んでる人がいたり」するのを見ると、
是非、「盗人にも五分の理を認める」とか「名前を覚える」の項を読んでもらいたいなぁと思います。
2.話し方入門・心を動かす話し方
「人を動かす」の知名度が圧倒的に高い(と思っている)カーネギーですが、話し方の本も出版しています。
原題は「How to develop self-confidence and influence people by public speaking」や
「The quick and easy way to effective speaking」です。
〔目次〕
- 勇気と自信を養う
- 自信は周到な準備から
- 上手な話し方の秘訣
- わかりやすく話すには
- 聴衆に興味を起こさせる方法
心を動かす話し方を読みましたが、Tipsというよりは、スタンスに寄った話になっています。
「真剣に熱意をもって話すこと」の大切さとかが繰り返し説かれていて、
日頃のゲストとの接し方を振り返るいいきっかけにもなります。
3.道は開ける
「道は開ける」は一見、通訳ガイドのお仕事とは縁が遠そうな本かもしれません。
もちろんプロの通訳案内士として道が開けるためにはどうしたらいいんだろう、という捉え方もありますが、
個人的には、通訳ガイドをしているといろいろな悩みを抱える時もあると思うんです。
特に、順風満帆な時にはいいのですが、またにはクレームのようなことを頂くこともあり、
そうしたときに、本当に今のままでいいんだっけな、と感じる時もあります。
「あの通訳ガイドからは学びがほとんどなくお金の無駄だった」
「英語がわかりづらく何を言っているのかよくわからなかった」
そんなこと言われると、自信を喪失しかねません。
そんな時にも、勇気をもらえる一冊です。
〔目次〕
- 今日、一日の区切りで生きよ
- 悩みを解決するための魔術的公式
- 仕事の悩みを半減させる方法
- 恩知らずを気にしない方法
- レモンを手に入れたらレモネードをつくれ
- 非難に傷つかないためには
- 活動時間を一時間増やすには
- 疲労を忘れ、若さを保つ方法
- 疲労や悩みの原因となる倦怠を追い払うには
3冊のカーネギーの本を紹介しましたが、
どれも一回読んでおしまいというより、繰り返し読むことで味の出てくる本です。
自分自身、今も読み返すことがありますが、少しでも自分を磨き続けていければと思っています。
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