「ツアーの成否は最初の10-15分で決まる」
そういっても過言ではないと思ってますが、最初の10-15分を軽視している通訳案内士さんも多いなと感じる今日この頃です。
「自分は徐々にペースを上げていくタイプなので!」みたいに、変な守りに入らず、初めの10-15分の進め方を改めて考えてみてはいかがでしょうか?
なぜチームビルディングが重要なのか
自分がツアーに参加する場合を想像してみてください。
バスツアーで、バスガイドが話し始める。
「はーい、みなさん、こんにちはー」 (こんにちわー)
「あれ、声が小さいですね。もう一回行きますよ、こんにちわー」(こんにちわぁ・・・)
最初から、なんか空気に馴染まないガイドさんだと、
その先は寝てしまうか、隣の席の人と話し始めて、そのあとの話なんて耳を傾けません。
少人数のツアーであれば、もうちょっと挽回がきくかもしれません。
「あ、最初はいまいちかなと思ったけど、気が利くし実はいい人だったのかも」
そういうケースもありますが、複数日のツアーガイドをやるならまだしも、
1日や半日のツアーガイドだと、挽回するにはあまりにも時間が短すぎます。
挽回できても、まぁまぁ楽しかったな、で止まってしまうケースも多くあります。
最初から、グッと全力で相手の気持ちを掴みにいくに越したことはありません。
「この人、面白そうだ!」と思われると、
ゲストも前のめりに参加してくるようになるので、どんどん盛り上がります。
最終的には、
「今まで参加したツアーの中で一番だった!」「旅行の中のハイライトだった!」というゲストの声に繋がります。
逆を言えば、「最高だったぜ」って言われるためには、最初の10-15分の掴みが必須なのです。
チームビルディングで抑えるべきポイント
通訳案内士にとって、ツアーのチームビルディングで大事なのは、「楽しめる環境づくり」です。
ツアーの種類によって、もちろん変わってきますが、大枠は一緒です。
- 少人数グループツアー
- 大人数グループツアー
- プライベートツアー
「楽しめる環境づくり」とは、「信頼を勝ち取ること」「警戒心を解くこと」の2点です。
「私の名前は太郎。今日のガイドです。太郎って呼んでね。よろしく。じゃあ行きましょうか」
これでは、「信頼を勝ち取ること」も「警戒心を解くこと」もできません。
大事なのは10個のポイントです。
- 自分の名前を憶えてもらう
- ゲストの名前を覚える
- 自分がなぜこのツアーのガイドとして適任なのかを伝える
- 自分に親近感を持ってもらえることを伝える
- ゲストにも親近感を持てる話をしてもらう
- ツアーの全体像を説明する
- ツアーへのワクワク感を持たせる
- 笑いをとる
- 疑問点を取り除く
- 相手のニーズを引き出す
10番目の「相手のニーズを引き出す」は、
「信頼を勝ち取る」わけでも、「警戒心を解く」わけでもなく、
「楽しめる環境づくり」とは毛色が違いますが、
「楽しませる環境づくり」としてとても大切なので、最後に加えました。
大人数のツアーだと、
ゲストの名前を覚えたり、ゲストに話を振るのは難しいですが、
とはいえ、大人数ツアーでも心がけておくとためになるポイントです。
実際のツアーでは、
挨拶⇒自己紹介⇒ツアーの全体像の説明⇒質疑応答の中に、
上記ポイントを織り交ぜていくことになります。
自分の開始10-15分を振り返ってみていかがでしょうか?
今回ご紹介したポイントを取り入れて、チームビルディングでゲストの心をつかみ、ツアーを成功させましょう!
コメント
[…] ツアーの成否を分けるチームビルディングで抑えておくポイントについて、それぞれ深堀していきたいと思います […]