【全国通訳案内士試験】突破した私の勉強法#004

通訳ガイドを目指す

全国通訳案内士(通訳ガイド)試験は、合格率がわずか約10%といわれる難関資格。
そんな中、たった8ヶ月の勉強で見事一発合格を果たした方がいます!

今回は、2024年度試験で合格された石川さんに、短期合格の秘訣をじっくり伺いました。英語は免除だったとはいえ、他の4教科(歴史・地理・一般常識・実務)はすべてゼロからのスタート。社会人の方や、独学での受験を考えている方にとって大いに参考になる体験談です。

📝マークはインタビューメモを付けております!

プロフィール 石川さん

NHKワールドや副音声の英語ニュース原稿などを手がけるフリーランス翻訳者の石川さん。
本業で培った語学力を活かしながらも、地理や歴史など英語以外の科目はゼロからの挑戦。
「2024年に一発合格する」と元旦に宣言。
「元旦に家族の前で『今年、通訳案内士に一発で合格する』と宣言したんです。そして翌日の1月2日に早速、過去問にチャレンジしてみたんですが…地理30問中、正解は6問だけでした(笑)」

全国通訳案内士試験受験歴

受験年度:2024年
合格状況:英語免除・他4教科を一発合格
勉強期間:8ヶ月(1月〜8月)

◇突破!勉強計画の極意

短期集中型で合格を目指す勉強計画の極意を教えていただきました。
効率が詰め込まれた計画をシェアしていただきましたので、早速ご紹介いたします!

1】模擬試験をスケジュールの「柱」に

石川さんが特に重視したのが、模擬試験を活用したペース管理です。
本番だけを目標にせず、模試ごとに小さな山を作り、計画的、戦略的に勉強されています。また、模擬試験をベースに勉強スケジュールを組み立てることで、試験結果がモチベーションに繋がったとのことです!

模擬試験のスケジュール

3月:第1回模試(歴史・地理)

5月:第2回模試(歴史・地理)

7月:第3回模試(全4教科)

受験費用は少し高いけど、客観的に進捗が見えるのはとても大きかったです。
本試験特有の癖のある問題傾向を把握し、時間配分の感覚を身につけることができ、
モチベーション維持にも繋がるので、模擬試験の活用をおすすめします!

3月時点:C〜D判定
5月時点:B判定にアップ!

費用:1科目4,500円(2科目で約9,000円)

■ 学習フェーズの区切り方
 模試試験に合わせて勉強範囲を決めて勉強されていたようです!!

〜3月:ざっくり全体把握(要点だけ)

〜5月:中身を深掘り

〜7月:残り2科目も加え、総仕上げ

【2】まず「全体像」を把握してから深掘り

「大学受験で“古代から順に”やったせいで、江戸・明治の重要部分が疎かになった苦い経験があって…」
皆さんも経験ありませんか?

今回はその反省を活かし、まず全体を浅く一周してから、重点分野に時間を割くスタイルです。
その結果、得点源となる近現代にもバッチリ対応できたそうです!

平日の学習スケジュール(翻訳業と両立)

石川さんは仕事が夕方〜夜に集中していたため、午前〜昼にかけて勉強時間を確保しました。

・午前:歴史(2時間)

・午後:地理(2時間)

・夕方〜夜:仕事

睡眠時間:7時間を確保!

📝6月以降は一般常識と実務も追加し、前半6ヶ月を「歴史・地理の基礎固め」に集中。
科目ごとのメリハリが合格に直結する。

◇科目別・勉強方法と愛用した教材

最初に3月の模擬試験までに使用したテキスト(地理・歴史パートのみ)

通訳案内士用テキスト:
最初の3月までの月の模擬試験までに使用したテキスト(地理・歴史パートのみ)
 ー全国通訳案内士試験「地理・歴史・一般常識・実務」直前対策  語研 植田一三
★最低限必要なポイントがぎゅっと詰まっているのでおすすめ!

【地理】白地図×るるぶガイドブック活用法

<使った教材>

全国通訳案内士試験「地理」合格!対策(三修社)
②るるぶ(47都道府県全て図書館で借りた)
おとなの書きこみ白地図帳
るるぶ 地図でよくわかる 都道府県大百科 改訂版

★勉強方法★

①で、通訳案内士試験に出そうな範囲を押さえつつ、
①だけだと退屈なので、②や④で視覚的にも楽しみながら
③に重要な観光資源を書きこんでいきました。

②の利点は、観光地として魅力的な場所が
「映える写真」とともに掲載されているので、単純に読み物として楽しいだけでなく、記憶に残りやすかったです。(読んでいるうちに旅行したい場所も増えました!)
実際に2024年度の試験では、山口県の「青海島」が回答の問題がありましたが、①では文字で「「青海島」と小さく書かれているだけで見落としそうな一方、「るるぶ」だと真っ青で綺麗な海の写真が載っていたので鮮明に覚えていました。

<白地図への書き込み>
③の都道府県だけでなく、各自治体の区切りも点線で書かれているのが書き込みやすくてよいです。「観光資源」を書き込むと言っても、
その答えは地図上には書かず、番号を付して問題形式にしました 。(写真参考)
回答は別途、エクセルに記入し、
覚えていない箇所には地図上に付箋をはって、
試験本番までに付箋がなくなることを目標にしました。

📝メモ
写真やイラストで視覚的に覚える、るるぶは活用しないと損。

【歴史】

<使った教材>

全国通訳案内士試験「歴史」合格!対策(三修社)
家庭教師のトライ(トライIt 高校日本史B)

①で、通訳案内士試験に出そうな範囲を押さえつつ、該当箇所を②で視聴して理解を深めました。
②は無料で、個人的にとてもおススメです!段々と黒川先生のファンになります(笑)。
動画活用ポイントすべて観るのではなく、出題傾向に合わせて必要な時だけ、通勤中や隙間時間に視聴!

文学・芸術作品と作者や、どの将軍が何をやったかなど、暗記項目は別途エクセルに落として
模擬試験や本番試験前に、集中して暗記しました。

山川の教科書も買いましたが、情報量が多すぎて逆に大変。やはり“通訳案内士向け”の教材が一番効率的でした。

【一般常識】

<使った教材>
観光白書 必須!!
ハロー通訳アカデミー「一般常識の傾向と対策」
図解でわかる時事重要テーマ100(確認問題付き)

結果的には③は直接得点にはつながらなかったです。
①は必須。②である程度、傾向を掴む、出やすいポイントを確認することは有効だったと思います。
ただ、自分は普段ニュースに関わる仕事をしているので、それに助けられた部分も大きいです。
他の科目も同時受験の場合、範囲が明確でない一般常識に時間をかけすぎるのは得策ではなく、普段から、ニュースを追うことが何よりの対策になるのではと思います。

【実務】6月以降から勉強開始!

①観光庁研修テキストを読む
全国通訳案内士試験「地理・歴史・実務」直前対策問題集 (日本紹介)
③公開されている過去問

観光庁研修テキストの内容に沿って、40問くらい設問があるため、解きながら、テキストの理解度を図ることができした。

【二次試験対策】

こちらも詳しくお話しいただきました!
~後編~2次試験対策編で皆様にご紹介させていただきます!お楽しみに!

◇モチベーション維持の秘訣

 
インタビューをしていて、辛いけれど楽しみながら勉強されていた印象を受けました!
モチベーション維持の方法について、3つのポイントにまとめてくださいました。

  • 明確な期限設定
    「絶対に1回で終わらせたい」「この試験を繰り返したくない」という強い意志が、モチベーション維持に繋がりました。
  • 勉強を楽しむ
    試験勉強の内容は、実際に通訳案内士として働く際に必要な知識です。ガイドブックを見ながら「この場所に外国人観光客を案内できたら楽しいだろうな」と想像することで、勉強自体を楽しむことができました
  • 大人の学習として捉える
    大学受験とは異なり、自分の意志で選択した学習として楽しめるかどうかが重要です。
    あまりにも地理や歴史の勉強が苦痛な場合は、通訳案内士という職業自体が向いていない可能性も。

◇ 一次試験突破のコツ

  • 優先順位を明確にする
    短期合格を目指す場合、歴史・地理に集中し、一般常識は後回しにする戦略が効果的です。一般常識は範囲が広く時間をかけてもキリがないため、限られた時間の中では効率が最優先!
  • 無駄を極力省ける教材選択
    大学受験用教材は範囲が広すぎるため避け、通訳案内士専用のテキストの使用をおすすめします。
  • 完璧を求めすぎない!
    100点を取る必要はありません。合格点を確実に取ることを目標に、効率的な学習をお忘れなく!
  • 勉強を楽しむ!
    モチベーション維持でもお伝えし、繰り替えしになりますが、勉強を楽しみながらやることが大切です。

これから受験する人へのメッセージ

英語は免除でしたが、それ以外の4科目はゼロからのスタートでした。
それでも、スケジュール管理と教材選び、継続で短期合格は可能です。そして、100点を取ること、完璧を目指すことにとらわれすぎないでください。
全国通訳案内試験の勉強は、大人の勉強として“楽しみながら”取り組んでください!

おわり

社会人・独学・短期・本業をしながらで合格を目指す方にとって、石川さんの体験談はまさに希望の光ではないでしょうか。「難関」と言われる通訳案内士試験も、効率的に、楽しみながら学べば、必ず道は開けます。あなたもぜひ、自分なりの戦略で合格を勝ち取ってください!

貴重なお話、ありがとうございました!

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