国家資格として全国通訳案内士という資格があります。
2018年1月4日の法律改正により、資格がなくてもガイドすることができるようにはなりましたが、報酬を得て通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内を行うこと)を行うことを業とする職業で、訪日外国人旅行者を相手にしたプロの観光ガイドのことを言います。
では、通訳案内士は、一生観光ガイドとして生きていくのか。
ここでは、通訳案内士になった先に描くキャリア・職業をご紹介します。
通訳ガイドの道を究める
「通訳ガイドの仕事が大好き!」という人は、そのまま通訳案内士の道を究めていくという歩み方があります。
最初は、送迎等、難易度の優しいものからスタートし、徐々に活動範囲を広げていくことになります。
道の究め方は、面的な広がりと、深さがあります。
- 面的な広がり:日本全国どこでもガイドできる
- 深さ:特定領域に強い・富裕層はじめ難しい要求にも応えられる
「スルー」「ロング」と言われる日本全国を旅するツアーに帯同することで安定した収入を得られるようになりますし、「富裕層」「VIP」対応が出来るようになると高い単価の仕事を依頼されるようになります。
VIP対応できるようになると、海外の著名人と会えるチャンスも広がりますし、普段自分では入れない場所に同行できたり、プライベートジェットで国内を移動するなんて言うことも!
「通訳」の枠にとらわれず、日本人の海外旅行のガイドとして世界各国を旅している方もいます。
通訳・翻訳家として活躍する
「語学が使える仕事がしたくて!」と言って、通訳案内士の資格を取る方も多いですが、通訳ガイドはサービス業です。
通訳案内士の資格は取ってみたけど、やってみたら接客的な業務より、語学的な仕事の方が向いているなと感じた方には、その語学力を活かして通訳・翻訳家として活動していく道があります!
ガイドの仕事は桜や紅葉の時期等の繁忙期と、その他の閑散期で、繁閑差も大きいため、閑散期に通訳・翻訳の仕事を受けていたらそのまま本業に、なんてケースも見受けられます。
通訳案内士を究める「深さ」の一部分でもありますが、医療通訳として、活躍の道をみつける方もいます。
通訳ガイドの先生になる
通訳ガイドの仕事をしていると、楽しいし、好きなんだけど、ちょっとマンネリを感じてくる方もいます。
そうした際に、どんどん究めていくという道もあれば、自分が培ってきたノウハウを次世代に共有していくという道もあります。
通訳ガイドは、現状まだまだノウハウがオープンにシェアされていないので、通訳ガイドとして実際に経験して培ったノウハウが欲しい新人ガイドは沢山います。
通訳ガイド団体で先生になるという道もあれば、ストリートアカデミー等のプラットフォームに自ら登録して、講演していくという道もあります。
インバウンド接客のプロになる
「外国人とコミュニケーションとるの楽しいんだけど、通訳ガイドは個人事業主的で安定しないから、定職に就きたい!」という方は、その通訳ガイドとして培った接客スキルを活かした道があります。
「インバウンド」は業界のすそ野が広く、多くの業界で「外国人対応」を進めていく必要があります。
旅行会社はもちろんのことホテル・飲食店・観光案内所・観光施設等をはじめ、百貨店・お土産屋等の物販においても多言語接客スキルを活かしていく道はあります。
旅のプロとしてゲスト向けトラベルデザイナーになる
通訳ガイドとして仕事をしていると、「もっと日本のあそこに行って欲しい!」という想いも出てきます。
でも一ガイドとして活躍していると、「あそこお薦めだよ」とお気に入りの国内旅行先を伝えても、既に今回の旅程は固まっていて、「また次回のリストに入れておくわ!」となってしまうケースが殆どです。
ガイドとして活躍して、どこが魅力的か、ゲストのタイプ別にどういう場所が刺さるかを肌で感じたら、その経験を活かして、旅のコンシェルジュ「トラベルデザイナー」として活躍していく道もあります。
日本では、まだ「旅行代理店」が一般的ですが、海外では「旅行代理『人』」もよく見かけます。
今後、個人として、旅程のアドバイスをするという道も増えてくると思います。
旅のプロとして観光地・企業向けアドバイザーになる
通訳案内士として「ゲスト目線」を養うことは物凄い大きい強みになります。
ゲスト向けにトラベルデザイナーとしての道だけでなく、観光地・企業向けにアドバイザーとして活躍していく道もあります。
日本の観光は、「稼げる観光地」を目指していくことが求められていますが、実際にツアーを造成出来るような人財は多くありません。
現状「コンサルタント」を名乗る人が、自治体の事業で観光地にアドバイスを行っているケースが散見されますが、通訳ガイドとしてゲストのニーズを肌で感じている人の方が、価値を出せる領域です。
その為には、経験を多く積むとともに、自分の経験を抽象化して、解決策に繋げていくスキルが必要になってきます。
観光協会・DMO・DMC等で観光地を盛り上げる
観光地向けのアドバイザーも必要ですが、将来的にもっと求められるのは、観光地におけるプレイヤーだと感じています。
アドバイスを受けても、実行する人がいない
ツアーを創っても、ガイドをする人がいない
これが日本各地の観光地の現状です。
DMOやDMCで働き、まずはガイド・ツアー造成担当あたりからキャリアを進め、ゆくゆくは観光地経営までできる人財が通訳ガイドから出てくると、もっともっと日本の観光は面白くなっていくと感じています。
※DMO:Destination management organization
※DMC:Destination management company
これまで通訳案内士の平均年収は低く、職業として専業ではなかなか食べていけないと言われてきました。
平均年収が低いのは、兼業の人も多いためで、鶏と卵の関係にありますが、訪日外国人が増えてきた昨今、より活躍の場が増えていくことが見込まれる職業です。
まずはガイドから初めて、これからの日本の観光を盛り上げていくために、その先のキャリアを描いてみてはいかがでしょうか。
2025年JWG新人ガイド研修 受講生お申込み受付中
知識やスキルだけでなく、ゲスト満足度向上や人間力を磨く少人数制の「新人ガイド研修」を実施します。オンライン講義と実地研修を通じ、ガイドデビューを全面的にサポートします!JWGと一緒に一歩を踏み出しませんか??
今年試験を受けた方だけではなく、来年3月の春からガイドデビューを目指したい方、全員が参加対象です!
▽詳細は画像をタップ▽
ガイドコミュニティ・JapanWonderGuideに参加しませんか?
JapanWonderGuide(JWG)は「日本のガイドの質を世界一に」をスローガンに掲げるガイドコミュニティです。
2020年から活動を開始し、全国通訳案内士等を中心に、現在は、3,400名を超えるコミュニティとなっております。
JWGの有料会員(KNOTTER)にご登録いただくと、月額1,000円(税込1,100円)で、ガイディングやビジネスに活きる知識・スキルが身につくE-Learningが受講し放題!ガイドのスキルアップに特化した研修動画を、お好きなだけ、無料でご視聴いただけます。
さらに、KNOTTERになると、通訳案内士が5年ごとに必ず受講しなければならない「通訳案内研修」を、オンラインで、無料でご受講いただけます。そのほか、下見やツアー時に割引/無料でご入場いただける優待施設のご利用や、人気観光施設の最新情報や裏話をお届けするJWG Live!の見逃し配信、各研修の割引など、様々な特典をご利用いただけます。
有料、無料会員様ともに研修やイベント情報など、ガイドに役立つ内容がたっぷり詰まったメルマガを月に2回お届け。また、ガイド仲間を見つけ、交流できるFacebookグループにもご招待!情報交換の場としてお使いください。
フリーメンバー | KNOTTER | KNOTTER+ | |
料金 | 無料 | 月額1,000円 (税込1,100円) | 年間14,000円※ (税込15,400円) |
期間 | 無期限 | 毎月自動更新 | 2025年8月31日まで |
①E-learning動画配信 | 有料 | 無料 | 無料 |
②メンバー向けメルマガ受信 | ○ | ○ | ○ |
③JWG Live!見逃し配信 | △ | ○ | ○ |
④JWG主催研修割引 | – | ○ | ○ |
⑤JWG交流会へご招待 | 有料 | 無料 | 無料 |
⑥通訳案内研修 | 3,500円 | 無料 | 無料 |
⑦E-learning動画配信 | 有料 | 無料 | 無料 |
⑧メンバー限定Facebookグループご招待 ※ご希望される場合のみ | 〇 | 〇 | 〇 |
⑨通訳ガイド保険 | – | – | ○ |
※KNOTTER+の会費は加入月によって変動します
★通訳ガイド保険がついたKNOTTER+もご用意しております。資格の保有の有無に関わらず、通訳案内業務が補償の対象となりますので、どなたでも安心してガイドのお仕事をしていただけます。
インバウンド復活の兆しも少しずつ見えてきました。ぜひこの機会にご検討ください。
JWGで、日本の観光を一緒に盛り上げていきませんか?
コメント