■この記事は英語で東京をご案内するシリーズです。
東京には魅力的な観光スポットがたくさんありますよね。きっと皆さんも色々なところに行かれているでしょう。
でも、「行ったことはあるけど、そういえば詳しいことはよく知らないかも」という場所もけっこう多いのでは?
というわけで、今回は東京随一の人気観光地であり、5月20〜22日には3年ぶりに三社祭が開催される「浅草」をピックアップしていきます!
100基が練り歩く「町内神輿連合 渡御 」は今年も実施が見送りされたとはいえ、最も盛り上がる宮神輿3基の渡御は予定されています!久しぶりに浅草に三社祭の活気が戻ってくるようでワクワクしますね。
それではさっそく始めていきましょう!
【ガイドライター】
齋藤 一美(さいとう かずみ)
—————–
2016年に英語全国通訳案内士資格取得。通訳ガイド派遣会社でのコーディネーター職を経てフリーランスの通訳ガイドに。コロナ禍の現在は前職の介護福祉士として高齢者ケアの仕事に従事中。グーグルマップを見ながら妄想旅のプランをあれこれ練ってるときが至福の時間。
浅草はなぜ人気があるの?
コロナ前、浅草には国内外から年間5000万人を超える観光客が訪れていました。
最近はだいぶ活気がもどってきたし、これで外国人観光客が自由に訪日できるようになれば、再び以前のように、ひょっとしたら、長い間待たされた反動で更に多くの人が浅草に押し寄せるかもしれませんね。
ところで、そんな一大観光地である浅草ですが、浅草はなぜそれだけの人々を惹きつけるのでしょうか?
もちろん理由なんて知る必要もないかもしれません。雷門の前で写真撮って、ワクワクしながら仲見世通りで買い物やスイーツを楽しんで、観音様に色んなことをお願いして、近くのお店で美味しいものを食べたり飲んだりできればもう十分満足しちゃいますよね。
浅草寺を観光している人たちは、みんな本当に幸せそうなニコニコ顔です。
でも、浅草がどうしてそんなに人気があるのか、そしていつからそんなに人を惹きつけているのか、歴史を知れば、浅草への興味がより深くなると思います。
それに外国人に何か聞かれた時に、ずっと説明しやすくなるでしょう。
浅草の歴史は浅草寺の創建から始まり、浅草寺を中心に浅草は発展してきました。
そんなわけで、まずは「浅草寺と浅草の発展の歴史」を日本語でさっくりと説明していきます!
▶先に英語のフレーズを学びたい方はコチラへ飛んでください!
浅草寺と浅草の発展の歴史
浅草寺は、628年に創建された都内最古のお寺です。
伝説によると、漁師の檜前浜成(ひのくまのはまなり)・檜前武成(ひのくまのたけなり)の兄弟が近くの隅田川で小さな仏像を釣り上げ、何度も何度も川に返しましたが網にかかってきたため、その像を持ち帰り、地域の物知りだった土師真中知(はじのまなかち)に見せたところ、聖観音菩薩像ということが分かりました。そして、土師真中知はその聖観音菩薩像を祀るために自分の家をお寺に変え、礼拝供養に生涯を捧げました。そのお寺が浅草寺の始まりと言われています。
645年に勝海上人という一人の僧が、浅草寺の観音堂を立派な建物へとつくり直しました。そしてある夜に、勝海上人は夢で「みだりに拝するなかれ」という観音さまのお告げを聞き、それ以来、ご本尊さまは秘仏とされるようになりました。
その後、浅草寺は聖地として発展していき、平安時代の頃には関東では比類のない霊場になっていました。
そして鎌倉時代の頃から、浅草寺は武将や武者たちの、戦の守護として発展していき、室町、安土桃山時代には、全国各地にその霊験は知れ渡るようになりました。源頼朝や足利尊氏など歴史に名を残す武将たちも浅草寺を篤く信仰していました。
江戸時代に入り、徳川家康が源頼朝を尊敬していたことなど様々な理由から、浅草寺は江戸幕府の祈願所に定められました。浅草寺は江戸時代に入ってから徳川家の庇護のもと更に大きく発展していきました。しかし幕末近くなってくると、幕府の力も衰えてきて浅草寺を維持することができなくなってきました。
そして、その頃から浅草寺は庶民との関わりが深くなっていき、現在につながるような「庶民のお寺」として発展していきます。浅草寺周辺には水茶屋や見世物小屋などが立ち並び大きな繁華街になっていき、参拝と行楽を楽しむ人々で賑わいました。
明治時代に入り、浅草寺の寺領(現在の浅草1丁目、2丁目あたり)は公収され、東京府の管轄になり、日本初の都市公園「東京五公園」の一つである「浅草公園」になり、境内は1区〜7区に分割され整備されました。江戸時代の見世物小屋などはすべて6区に移転し、盛り場の流れを継いだ6区には明治時代の終わりころには映画館が林立し、東京屈指の歓楽街が形成されていきました。現在の浅草演芸ホールや浅草ROXなどがあるエリアです。「ROX(ロックス)」や 「ロック座」などは「6区」の呼び名を受け継いでいるんですね。
浅草寺は長い歴史の中で幾度も火災や震災などで焼失と再建を繰り返してきました。
そして、江戸時代初期の頃に再建してから約300年の間、数々の難を免れてきた本堂と五重塔は、関東大震災では倒壊せず耐え抜きましたが、1945年の東京大空襲で、浅草寺境内のほとんどの建物とともに焼失しました。
そのため、現在の浅草寺境内の建物は、二天門や浅草神社など僅かを残し、そのほとんどが戦後に再建されたものです。しかし浅草は見事に復興し、今では日本全国からはもとより世界中から大勢の人々が訪れる、東京のみならず日本を代表する観光地のひとつになりました。
浅草寺ご本尊の聖観音菩薩像について
浅草寺のご本尊である聖観音菩薩像は霊験あらたかで、多くの不思議な話が言い伝えられています。
また、勝海上人の夢のお告げ以降、秘仏として一般公開されておらず、本堂の内陣中央の宮殿内に安置されています。
代わりに毎年12月13日のみ「御前立」と呼ばれる身代わりの観音像が拝観できます。
火災が多発した江戸時代の頃は、大火の際は必ず、非常用のお輿にご本尊と御前立を奉安し、安全な方向にある寺院に向けて避難していたそうです。そして鎮火を確認すると、一刻の猶予もおかず本堂へご帰座していただくことが慣例であったとのこと。
そして第二次世界大戦時、ご本尊は、住職が前もって本堂の地下3メートルのところに青銅製の鉢を埋め、その中に安置していたため無事だったとのことです。
以前ガイドした外国人観光客の中には、浅草寺の建物は新しいので京都の神社仏閣のような歴史がないと少し軽視している人もいました。でも浅草寺の本当にすごいところは、約1400年の間、何度も何度も焼失しているのに、その度に再建され、更に大きく発展していることなんですよね。日本全国に廃墟となったお寺なんて無数にある中、存続させていくために、その時代、時代の人々を突き動かして再建させ続けるなんて、まさに、聖観音菩薩様のパワーですね!
浅草を英語で案内してみよう!
それでは、お待たせしました。いよいよこれから英語の練習をしていきましょう!
英語を話す機会があまりない人や英語初心者の人たちを対象にしているので、例文はなるべく簡単&簡潔な言い回しにしています。また、そのまま案内で使えるような言葉を意識しました。よかったら是非実際の案内で使ってみてください。
歴史などについて
▶浅草寺は都内で一番古いお寺です。7世紀に創建されました。
Sensoji Temple is the oldest temple in Tokyo, built in the 7th century.
▶伝説によると、2人の漁師の兄弟が近くの隅田川で観音菩薩の像を釣り上げたそうです。
According to legend, two fishermen brothers caught a statue of Kannon Bodhisattva in the nearby Sumida river.
▶そして、兄弟から相談を受けた地域の物知りが観音菩薩の像をお祀りするために自分の家をお寺に変えました。そのお寺が浅草寺の始まりと伝えられています。
Then, a wise man in the area consulted by the brothers turned his house into a temple to enshrine the Kannon Bodhisattva. The temple is said to be the beginning of Sensoji Temple.
▶観音菩薩像の多くの奇跡的な話が言い伝えられています。
There are many stories about miracles related to the Kannon Bodhisattva statue.
▶浅草寺のご本尊である観音菩薩像は秘仏として一般公開されていません。
The statue of Kannon Bodhisattva, the principal image of Sensoji Temple, is not open to the public.
▶浅草寺のほとんどの建物は第二次世界大戦中に焼失し、戦後に再建されました。
Most of the buildings at Sensoji Temple were burnt down during World War II and rebuilt after the war.
▶浅草寺は、約1400年の長い歴史の中で幾度も焼失しましたが、再建するたびに、より大きく発展し続けています。
Sensoji Temple has been burnt down many times in its long history of about 1400 years, and every time it was rebuilt, it continued to grow even larger.
▶浅草寺はさまざまな願いを叶えてくれること(諸願成就)で有名です。
Sensoji Temple is famous for fulfilling various wishes.
雷門にて
▶これが雷門です!浅草寺のシンボル的な存在です。
This is Kaminarimon! It is a symbol of Sensoji Temple.
▶「雷」は「カミナリ」、「門」は「ゲート」の意味です。
“Kaminari” means thunder and “mon” means gate.
▶雷門は、1960年にパナソニックの創業者である松下幸之助の寄進によって、再建されました。
Kaminarimon was rebuilt in 1960 with the donation of Konosuke Matsushita, the founder of Panasonic.
▶提灯の大きさは、高さ3.9m、直径3.3mで、重さは約700kgです。
The size of the lantern is 3.9m in height, 3.3m in diameter, and weighs about 700kg.
▶約10年ごとに新調されています。現在の提灯は6基目で2020年に新調されたものです。
It is replaced about every 10 years, and the current one is the 6th lantern that was replaced in 2020.
▶門の右側の像は風の神様「風神」、左側は雷の神様「雷神」です。この神様たちは浅草寺を自然災害や火災から守っています。
The statue on the right side of the gate is the god of wind “Fujin”, and the statue on the left is the god of thunder “Raijin”. These gods protect Sensoji Temple from natural disasters and fires.
仲見世通りにて
▶ここが「仲見世通り」です!通りの長さは約250mで、両側に89店の店舗が並んでいます。
This is “Nakamise-Dori Street”! The street is about 250m long and has 89 shops on both sides.
▶日本で最も古い商店街の一つです。
It’s one of the oldest shopping streets in Japan.
▶江戸時代1685年頃に幕府が、付近の住民に対して、境内の清掃などをする代わりに、出店の許可を与えたのが発祥と言われているんです。
The origin of Nakamise Dori is said to be when the shogunate gave permission to nearby residents to open up shops under the condition that they clean the precincts of the temple around 1685 during the Edo period.
▶伝統的なものを売っているお店がたくさんありますよ。日本的なお土産を買うのにおすすめの場所です!
There are many shops selling traditional crafts. This is the best place to buy Japanese souvenirs!
〜仲見世通りや周辺で売られている日本的な物のあれこれ〜
扇子 folding fan / 招き猫 lucky cat / ダルマ daruma doll / 木刀 wooden sword / 風鈴 wind chime / 能面 noh‐mask / はちまき headband / 提灯 lantern / 箸 chopsticks 下駄 geta/wooden clogs / 草履 Japanese sandals / 木版画 woodblock print / 羽子板 battledore / のれん shop curtain / 浴衣 yukata/casual summer kimono / かんざし ornamental hairpin / 風呂敷 wrapping cloth / 象牙細工 ivory work / こけし kokeshi doll / 番傘 oilpaper umbrella / 十二支 the twelve Japanese zodiac signs (e.g. These items are designed with the twelve Japanese zodiac signs.)
▶スイーツのお店もたくさんあります!
There are also many sweets shops!
〜仲見世通りや周辺で売られているスイーツのあれこれ〜
きび団子 millet dumplings / 揚げまんじゅう deep-fried sweet bun / みたらし団子 rice dumplings in a sweet soy sauce / せんべい rice cracker / 揚げおかき deep-fried rice crackers / 人形焼 doll-shaped sponge cake filled with red bean paste / 雷おこし sweet puffed rice crackers / 芋ようかん sweet potato paste メロンパン melonpan/melon bread / どら焼き bean-jam pancake / 抹茶ソフト matcha soft ice cream / 餡子を使った和菓子の一種 a kind of Japanese sweets made with red bean paste(きんつばや餡子玉など英語で何て言っていいか分からない和菓子を聞かれた時などにこのように言ってしまえば便利かも)
▶仲見世通りでは食べ歩きが禁止されているので買ったお店の付近で食べましょう。
It is forbidden to walk while eating on Nakamise Street, so let’s eat up near the shop where you bought it.
宝蔵門にて
▶この門は宝蔵門といいます。宝蔵門は「宝」の「蔵」の「門」という意味で、実際に門の上層部は、経典など文化財の収蔵庫になっています。
This gate is called Hozomon. Hozomon literally means “Treasure House Gate”, and the upper part of the gate is actually a storage of cultural properties such as scriptures.
▶ホテルニューオータニの創立者である大谷米太郎夫妻の寄進によって、1964年に再建されました。
It was rebuilt in 1964 with the donation of Mr. and Mrs. Yonetaro Otani, the founder of Hotel New Otani.
▶門の両側にある像は「仁王」と呼ばれる金剛力士で、邪悪なものからお寺を守っています。
The statues on both sides of the gate are Deva Kings called “Nio”, which protect the temple from evil things.
▶浅草寺の仁王像は、つくられた当時に活躍していた実在の相撲力士たちをモデルにしてつくられたと言われています。
It is said that the statues of Nio at Sensoji Temple were modeled after the real sumo wrestlers who were popular at that time they were made.
常香炉について
▶これは「常香炉」と呼ばれている大きな香炉です。
This is a large incense burner called “Jokoro”.
▶もともとは、お祈りする前に身体を浄化する場所でしたが、人々はこの煙に治癒する効果があると信じ始めました。
Originally it was the place for purifying the body before praying, but people started to believe that its smoke had a healing effect.
▶そして今日では、多くの人々は煙に頭を良くしてくれる効果があると信じています。
And nowadays, many people believe that the smoke has the effect of making them smarter.
▶だから常香炉の周りにいるほとんどの人たちは頭に煙を浴びてるんです!
That’s why many people around the “Jokoro” bathe their heads in smoke!
本堂にて
▶以前の本堂は江戸時代初期の頃に再建後およそ300年の歴史があり国宝に指定されていました。
The former main hall was designated as a national treasure with a history of about 300 years after its reconstruction in the early Edo period.
▶しかし他の建物と同様に東京大空襲によって焼失し、1958年に再建されました。
However, along with other buildings, it was burned down by the Bombing of Tokyo and rebuilt in 1958.
▶これは賽銭箱です。お祈りをする前にお金を入れる箱ですが、お金を入れることは義務ではありません。感謝の気持ちがもっとも大切です。
This is “a saisen box” or an offering box. It is a box to put money in before praying, but an offering is not obligatory. Gratitude is the most important thing.
▶また、お賽銭の金額は決まっていません。たいていは少額の硬貨をお賽銭にします。
And also the amount of saisen isn’t fixed. Usually, we offer a small amount of coins.
▶でも多くの日本人は縁起のいい言葉と同じ発音の金額のお金をお賽銭にすることを好みます。
However, many Japanese prefer to offer money with the same pronunciation as auspicious words.
▶例えば、5円は日本語で「goen」と発音します。
そして、”relationship”や”connection”、”chance”も同様に「goen(ご縁)」と言うことができます。
For example, 5 yen is pronounced “goen” in Japanese. And the Japanese word for relationship, connection and chance are also pronounced “goen”.
▶お金を賽銭箱にそっと入れて、手を合わせてお祈りをします。そして一礼します。
Gently put the money in the saisen box and put your hands together to pray. And bow.
▶お寺での参拝のときは、神社の時のように手を叩きません。
When praying at a temple, you don’t clap your hands like you do at a shrine.
五重塔にて
▶現在の五重塔は1973年に再建されました。
The current five-storied pagoda was rebuilt in 1973.
▶基壇と塔を合わせて約53mの高さです。
The total height including the base and the tower is about 53m.
▶塔の最上層にはスリランカの寺院から請来した仏舎利が安置されています。
Buddha’s ashes brought from the temple in Sri Lanka are enshrined at the top of the tower.
おみくじについて
▶おみくじとは運勢の書かれた紙切れです。浅草寺のおみくじは、大吉から凶まで7種類あります。大吉が最高で凶が最悪です。
Omikuji is a paper slip with a fortune written on it. The fortune you receive can be classified into 7 different categories from “Daikichi” to “Kyou”. “Daikichi” indicates the best luck whereas “Kyou” indicates the worst.
▶やってみませんか?
Would you like to try it?
▶やり方を説明しますね!まず、筒状の箱をよく振ってから箱を逆さにします。
I’ll explain how to do it! First, shake the tube box well and then turn the box upside down.
▶すると箱の上に開いた小さな穴から棒が1本出てきます。棒には漢数字が書かれているので、同じ漢数字が書かれた引き出しから紙を1枚引き出します。
Then, a stick comes out of a small hole in the top of the box. Check the Chinese number written on the stick, pull out a piece of paper from the drawer written with the same Chinese number.
▶それがあなたの「おみくじ」になります。
That will be the result of your “Omikuji”.
▶浅草寺のおみくじは日本語だけでなく英語でも書かれていますよ。
Omikuji at Sensoji Temple is written not only in Japanese but also in English.
▶もし凶だったら、専用の場所に結んで、不運を家に持ち帰らないように置いていきます。
If you draw “Kyou” or bad fortune, tie it to the dedicated place and leave it in the temple so as not to bring bad luck home.
二天門にて
▶こちらの門は「二天門」といい、第二次世界大戦中に未燃のまま残った非常に貴重な建造物です。
This gate is called “Nitenmon ”, and it’s very valuable building that remained unburned during the World War Ⅱ.
▶1618年の建築で、重要文化財に指定されています。
This was built in 1618 and has been designated as an important cultural property.
浅草神社にて
▶こちらは浅草神社です。辺り一面が焼け野原になった中、二天門とともに未燃で残った非常に貴重な木造の建物です。
This is Asakusa Shrine. It is a very valuable wooden building that remained unburned along with Nitenmon while the entire area became a burnt field.
▶徳川幕府の3代目将軍、徳川家光の寄進によって1649年に創建され、国の重要文化財に指定されています。
It was built in 1649 by the donation of Tokugawa Iemitsu, the third shogun of the Tokugawa Shogunate. It is designated as a national important cultural property.
▶浅草神社は、浅草寺の創建に関わった3人を神として祀っています。
Asakusa Shrine enshrines the three people who founded Sensoji Temple as the deities.
三社祭について
▶浅草では、毎年5月の第3金曜、土曜、日曜の3日間「三社祭」というお祭りが開催されます。
In Asakusa, a festival called “Sanja Matsuri” is held every year on the third Friday, Saturday, and Sunday of May.
▶三日間で約180万人もの見物客が訪れる、日本を代表するお祭りの一つです。
It is one of Japan’s most famous festivals, visited by about 1.8 million spectators in three days.
▶三社祭の三日間は、さまざまな伝統的、そして儀式的な祭礼行事が執り行われます。中でも氏子たちによる神輿の町中の渡御は最も盛り上がり、浅草が1年のうちで最も活気づくときです。
During three days of Sanja Matsuri, various traditional and ritual festival events are held. And above all, carrying “Mikoshi”(portable shrines) around the town by parishioners is the most exciting event of all! It’s the time when Asakusa gets the most lively of the year.
その他浅草のおすすめ案内スポット
浅草文化観光センター
外国人観光客たちの多くは浅草寺へ行くことに夢中で、あまり観光センターの存在に気づきませんが、8階のテラスからの眺めはとても素晴らしいので、案内してあげれば間違いなく喜んでくれることでしょう。
▶こちらの建物は「浅草文化観光センター」です。世界的に有名な建築家である隈研吾のデザインです。
This building is “Asakusa Culture Tourist Information Center”. It is designed by Kengo Kuma, a world-famous architect.
▶建物の8階に無料の展望テラスがあり、浅草のまちやスカイツリーが一望できるおすすめの場所です!
There is a free observation terrace on the 8th floor of the building, which is the best place to overlook the Asakusa area and Skytree!
吾妻橋
吾妻橋は1774年に創架された浅草の中でも歴史が長い建造物です。現在の橋は1931年に架け替えられたものです。
吾妻橋からは、スカイツリーやアサヒビールの金のオブジェもばっちり見え、写真を撮るのにおすすめの場所です。ちなみに多くの外国人に、金のオブジェは”Golden Poo”(金のう〇○)としてけっこう有名です(笑)
▶浅草の中でも写真を撮るベストスポットの一つと言える場所にご案内します!
I will take you to one of the best photo spots in Asakusa!
▶川の向こう岸の、奇妙な金のオブジェがある建物は、アサヒビールの本社ビルです。
The building with a strange gold object on the other side of the river is Asahi Breweries’ headquarters building.
▶あの金のオブジェはフランス人のデザイナーがデザインしたもので、「燃え盛る炎」をイメージして造られたとのことです。
That gold object was designed by a French designer, and it represents “burning flames”.
ホッピー通り
ホッピー通りの雰囲気を喜ぶ外国人観光客はとても多いです。お酒好きの人ならば是非連れて行ってあげましょう!昼間から飲んで陽気になっている日本人たちに混じって、外の空気を感じながら一杯やったら、きっと日本での最高の思い出のひとつになることでしょう。
▶この通りは「ホッピー通り」といって、地元の人たちや観光で浅草を訪れた人たちに人気の場所なんです。
This street is called “Hoppy Street” and it is a popular place for locals and tourists visiting Asakusa.
▶「牛すじ煮込み」や「もつ煮」などの煮込み料理が看板メニューの居酒屋が多く、もともとは「煮込み通り」と呼ばれていました。
There are many izakaya known for stewed dishes such as “Gyusuji nikomi (stewed beef tendon)” and “motsuni (Japanese tripe stew)” as a signature menu, that’s why it was originally called “stewed street”.
▶「ホッピー」は、日本で庶民にとってビールがまだ非常に高価だった頃、1948年に発売された、ビール味の炭酸飲料です。 焼酎と混ぜて飲むのがホッピーの一般的な飲み方です。
“Hoppy” is a carbonated drink with a beer taste that was released in 1948 when beer was still very expensive for ordinary people in Japan. Generally people drink hoppy mixed with shochu.
▶ビールよりも安い「ホッピー」がよく飲まれていたことから、次第に「ホッピー通り」と呼ばれるようになったとのことです。
Since “Hoppy”, which is cheaper than beer, was often drunk here, this street gradually became known as “Hoppy Street”.
夜の浅草
外国人観光客たちは行きたい場所がたくさんあるので、近くに宿泊でもしてない限り、なかなか夜の浅草をまわる機会はないと思いますが、浅草寺のライトアップとスカイツリーのライトアップのコラボは幻想的でとても美しいですし、仲見世通りのシャッター壁画「浅草絵巻」も是非見てもらいたいですね。
▶浅草は、夜に訪れると、日中とはまた違った魅力があります。
If you visit Asakusa in the evening, it has a different charm from the daytime.
▶ライトアップされ暗闇に赤く浮かび上がる浅草寺と青く光り輝くスカイツリーのコラボが幻想的でとても美しいです。
The scenery combined with Sensoji Temple, which is lit up red in the dark, and the Skytree, which shines blue, is fantastic and very beautiful.
▶また、仲見世通りはお店が閉まったあとも楽しめるんです。
You can also enjoy Nakamise Street even after the shops are closed.
▶仲見世通りのすべてのお店のシャッターには、浅草の歴史や四季折々の伝統行事をモチーフにした絵が描かれています。
The shutters of all the shops on Nakamise Street have been painted with motifs of Asakusa’s history and seasonal traditional events.
▶有名な日本画画家の故・平山郁夫が監修し、実力のある素晴らしい画家たちによって描かれており芸術性がとても高いんです。
They are very artistic because they were supervised by the late Ikuo Hirayama, a famous Japanese painter, and were drawn by wonderful and talented painters.
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以上、「外国人に英語で東京の人気観光地を案内してみよう!〜浅草編〜」はいかがだったでしょうか?
浅草は歴史が深く見どころも多いので、簡潔にしたつもりでも、だいぶボリューミーになってしまいました。最後まで読んで下さった方はお疲れさまでした!
もちろんすべて英語で言えるようになる必要はありません。これは言ってみたいなと思う例文があったら、いくつか練習してぜひ実際に案内で使ってみてください。相手が喜んでくれたら、それがモチベーションになって更に色々言いたくなってくると思います。無理せず楽しみながら続けていくことが一番です。
日本マニアな人でもない限り、仕事や観光などで訪日する外国の人たちは、おそらく日本の観光地や歴史などについて、それほど詳しくはないと思うので、1つや2つくらい説明してあげるだけでも、きっと「Make sense!(なるほど!)」と言って喜んでくれるでしょう。
東京のまちを巡るときは、歴史をちょっと知るだけで色々な発見があり、何倍も面白くなります。そして今まで以上に東京に愛着がわくと思います。
ぜひ、みんなで東京により詳しくなって、その魅力を海外の人たちに伝えられるようになっていきましょう!
それでは、また次回をお楽しみに!
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