ツアーに役立つ!交通費がゲスト持ちの時の、通訳ガイドのスマートな立ち回り方

通訳ガイドスキルアップ

プライベートのウォーキングツアーだと、移動の交通費や食費がゲスト持ちというケースもあります。

そんな場合に、通訳ガイドさんから様々な声を耳にします。

「ゲストに自分の分も払ってと言いづらい」
「Suicaをゲストが持っていると買ってもらえず、自腹で済ませてしまう」

さて、どう振る舞うと、スマート、かつ、自分の懐を痛めずに済むでしょうか。

プライベートツアー経験豊富な通訳ガイドさんに聞いてみました。

最初に交通費はゲスト持ちであることを伝える

プライベートツアーでは、
旅程が決まっていて、何が含まれていて何が含まれていないか、
エージェントから連絡が来ている時が多いかと思います。

当然、ゲストもそれを知っているはずだ。
いや、知っていてほしい。

それはそうなのですが、鵜呑みにしないでください!

ぜひ、最初にまずはゲストと当日の行程や諸事項を確認しましょう。

それは、エージェントが信頼できない、というのではなく、
エージェントがゲストに連絡していても、ゲストが目を通していないこともあれば、
間に何社かエージェントを挟んでいるために伝言ゲームで曲がっていることもあれば、
ゲストがすでに旅程に含まれている場所に足を運んでしまっている場合もあります。

後からずれが発覚すると気まずい雰囲気にもなるので、
最初にすり合わせておくのが吉です。

もしここで齟齬がある際は、その時点でエージェントと確認を取るとよいでしょう。

ゲストに交通費を負担してもらう

さて、相手が負担してくれると認識してくれたとして、
どのように交通費を支払ってもらうのが良いでしょう。

きっぷ・1日パスを買ってもらう

相手がSuica・Pasmoを持っておらず、買う意志も必要性もない場合は何も心配いりません。

旅程に応じきっぷ・1日パスをゲストが買うタイミングで、
自分の分も一緒に買ってもらえばそれで解決です。

悩ましいのは、ゲストが、Suica・Pasmoを持っている/買う場合です。

メトロのみを使うなら、1日パスを最初に買ってもらえば事足ります。
でも、いざJRを使うことになった時に、「ここはJRだから別なの…」と言いづらいという話も耳にします。

また、それでも都度きっぷを買ってもらう、という通訳ガイドさんもいますが、
「なんか自分のために時間をとらせて申し訳ない」と感じるようです。

自分のSuica/Pasmoで払い、後で精算する

そのようなケースで見られるのが最初に断ったうえで、
自分のSuica/Pasmoで決済して後で精算するというやり方です。

金額については、
自己申告でゲストから支払ってもらったり、
最後に利用した駅で明細を出してもらいゲストにみせるなどもあります。
Mobile Suicaなら、携帯で当日の明細を確認することもできるので簡単です。

ざっくりしたゲストもいれば、きちっとしたゲストもいるので、
小銭を用意しておくともしもの時にも困らないですみます。

スマートですが、たまに最後に精算をし忘れる、というデメリットもあります。

通訳ガイド用Suicaを買ってもらい利用する

今ではSuica/Pasmoはコンビニ等どこでも使えますし、手数料220円を払えば払い戻しも可能なので、
最初に説明の上、通訳ガイド用のSuicaを買ってもらい一定額をチャージしてもらうという方法もあります。

こうすることで、
ツアー中切符を買うような手間はなくなりますし、
最後に精算を忘れるというリスクもなくなります。

ゲストもどちらにしろ自分のカードの払い戻しを行うので、
220円の負担はありますが、払い戻し自体はそこまで大きな負荷ではありません。

Suicaをゲストに返し忘れて、ホテルまで戻った、なんて話も耳にしますが、これも一つの方法です。

皆さんはどのように交通費のやり取りをゲストとしていますか?

エージェントで交通費・食費も集めてくれればいいのに、という声もありますが、
当日会ってみるまで、
どこに行くかもわからず、何で移動するかもわからず、何を食べたいかも分からない中で、
込々でツアー代金をいただくというのが難しいという背景もあります。

2019年9月からはデポジット(500円)不要・払戻不可の訪日外国人旅行者向けICカードも発売されています。
スマートにガイド中も振舞って楽しい時間をゲストに提供していけるよう工夫を重ねていきましょう。

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