【石川】金沢市内観光ガイドのポイント

通訳ガイドスキルアップ

これまでは、東京・京都・大阪・広島がゴールデンルートと呼ばれてきました。
近年、北陸新幹線の開通や「昇竜道」としての国のプロモーションの成果もあり、多くの外国人が金沢を訪れるようになってきています。

今後、金沢以外のガイドでも、スルーをやられる通訳案内士の方は、金沢を案内する機会が多くなることと思います。

ゲストが興味を持つポイント

  • ハイライト金沢となる歴史的観光地
    • 兼六園、金沢城、ひがし茶屋街、武家屋敷
  • 近江町市場での日本食
  • 金沢21世紀美術館、禅を体現した鈴木大拙館、中村記念美術館などのMuseum
  • 忍者寺(Ninja temple)として知られる妙立寺

事前に抑えておくべき注意点

  • ゲストのホテルと金沢滞在時間・新幹線乗車時間
    • 1泊するのか、日帰りで通過するのかにより、適宜プランの組換えが必要になってきます
  • 各施設の営業情報

通訳ガイドが発揮できる価値

  • 面白いストーリー・歴史を伝える
  • 効率よく見どころの紹介、ビューポイントを抑える
  • 公共交通機関のスムーズな利用サポート、時間が押したりまいたりした際の行程管理
  • 市場等での地元の方とのコミュニケーションサポート
  • 忍者寺の予約の取得

エリア情報

金沢はコンパクトな街のため、健脚の方であれば歩ける範囲に多くの観光施設があります。
また、街中を城下まち金沢周遊バスが走っており、1日フリー乗車券が500円で購入でき、そちらを利用し観光地を回るのも便利です。

  • 兼六園
    • 言わずと知れた金沢のシンボル。岡山の後楽園、水戸の偕楽園と並んで日本三名園に数えられる。2009年ミシュラン観光ガイドの3つ星獲得。
    • 兼六園の名前の由来は、「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望」の6つの景観を兼ね揃えているから
    • 営業時間:3月1日~10月15日  7:00~18:00 (退園時間) 10月16日~2月末日 8:00~17:00 (退園時間)
    • 入園料:大人310円、子ども100円
      • 早朝や年末年始、観桜期、金沢百万石まつりの日、お盆、文化の日などの時期は無料開放されている
  • 金沢城
    • 加賀百万石で有名な前田氏の居城
    • もともとは、石垣を廻らせた城とも呼べる要塞のような「尾山御坊」と呼ばれる浄土真宗の寺院だった。ここは加賀一向一揆の拠点でもあった
    • 鶴の丸休憩館が2017年に新しくなり、木の香りと美しい景色が楽しめるので、特に暑い季節の休憩にはお勧めのスポット
    • 営業時間:3月1日~10月15日  7:00~18:00 (退園時間) 10月16日~2月末日 8:00~17:00 (退園時間)
    • 入園料:無料。 菱櫓等の施設に関しては大人310円、子ども100円
  • ひがし茶屋街
    • 金沢には、ひがし茶屋街、にし茶屋街、主計町茶屋街と3つの茶屋街があるが、 その中でひがし茶屋街は最も規模が大きな茶屋街で、お店も多く連なっており散策するには最適。
      • にし茶屋街は妙立寺の近く。主計町茶屋街はひがし茶屋街から川を挟んだはす向かいにある。
    • 2001年、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている
    • ひがし茶屋街ちかくにある「さくだ」では金沢の伝統工芸として有名な金箔貼り体験ができ、観光客にもおすすめのスポット
      • 所要時間約60分
      • 体験内容により600円~3,400円
      • 満席になることも多いので要事前予約
  • 長町武家屋敷
    • 加賀藩時代の上流・中流階級藩士の侍屋敷が軒を連ねており、土塀と石畳の路地で藩政時代の情緒ある雰囲気を味わうことができる
    • 特に野村家の庭園が有名で、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の庭園ランキングで高評価を得ている
      • 料金:大人550円、高校生400円、小中学生250円
      • 営業時間:8:30-17:30(10月-3月は16:30まで)
      • 定休日:年末26日、27日
  • 近江町市場
    • 毎日が歩行者天国で安心して楽しめる市場。新鮮な食べ物が日本全国から集まる。北陸ならではののどぐろなどもその場で食べることが可能
      • ランチに、どこかのレストランに入ってもいいが、近江町市場で食べ歩きをしてランチにするというのも一つの選択肢。
        海鮮、おでん、コロッケ、フルーツ等の食べ物を楽しめる
    • 定休日はお店により異なるが、水曜日は定休日のお店が多いので要注意
    • 生鮮品を扱うお店は9時ごろに始まって夕方5時ごろにお店じまいするお店がほとんど
  • 金沢21世紀美術館
    • 2004年10月に開館した美術館。設計はSANAAで、この建物等により、ヴェネツィアビエンナーレ第9回国際建築展の最高賞である金獅子賞を受賞
      • SANAAは、東京の北斎美術館やフランスのランスにあるルーブル美術館別館等を設計している妹島和世と西沢立衛による世界的建築家ユニット
    • 収集の方針は「1900年以降に制作された歴史的参照点となるような作品」「1980年代以降に制作された新しい価値観を提案するような作品」「金沢にゆかりのある作家による新たな創造性に富む作品」となっている
      • 無料入場エリアにジェームズ・タレルの作品を恒久設置した部屋があるなど、現代美術を安価に体験できる環境がある
      • 最も有名な作品の一つのレアンドロ・エルリッヒによるスイミングプールも上からは無料で拝観可能
  • 鈴木大拙館
    • 「禅(ZEN)」を体現した空間に触れることができる。スティーブジョブズの影響もあり、海外でも「ZEN」は有名で、訪れる外国人からも評判の高い施設
      • 現地のガイドの方に尋ねても多くの方がおススメの場所に鈴木大拙館を挙げる
      • 実際外国人をお連れしたときも、「ちょっと一人にさせてほしい」とその空間を気に入るほどだとか
    • 開館時間:9:30-17:00(入館は16:30まで)。毎週月曜日(祝日の場合はその直後の平日)、年末年始が休み
    • 入館料金:一般300円。
  • 中村記念美術館
    • 日栄で知られる金沢の作り酒屋中村酒造の創業家が収集した茶道具などを金沢市に寄贈して創られた美術館
    • 庭園がきれいなことに加え、呈茶室があり、300円でちゃんとしたお茶碗の中から自分で選んだお茶碗で抹茶と和菓子がいただけることも観光客にとても好評
    • 21世紀美術館が月間約18万人、県立美術館が3万人に対し、こちらは2000人弱という隠れ家的存在なことも通好みの旅行者にはお勧め
    • 開館時間:9:30-17:00(入館は16:30まで)。年末年始、展示替え期間が休み
    • 入館料金:一般300円。
  • 忍者寺(妙立寺)
    • 加賀藩第三代藩主前田利常が創建した。忍者が住んでいたわけではなく、複雑な建築構造と外敵を欺く仕掛けから「忍者寺」とも呼ばれる
    • 拝観時間:9:00-16:30 1月1日は休み
    • 要予約。電話にて3カ月前同日から。
      • TEL:076-241-0888 (8:00-17:00)
      • 空きがあれば当日予約も可能
    • 見学料(保存維持費):大人1,000円、子ども700円。未就学児は見学不可
    • 堂内は撮影・土足禁止。ガイド(通訳)も禁止。外国人には、外国語で書かれた資料を渡される。ガイドが説明できないこともあり、価値を出しにくいので、ガイドからは不評。

旅程スケジュール案(時間は大体のイメージ)

  • #01:現地発着市内観光モデルコース(8時間)
    • 9:00 ホテル待ち合わせ(北鉄バス1日フリー券を購入)
    • 9:30 歴史博物館
    • 10:30 兼六園散策
    • 11:20 金沢城公園散策
    • 11:45 近江町市場散策・ランチ
    • 13:30 長町武家屋敷散策
    • 15:00 金箔さくだで金箔貼り体験
    • 16:00 ひがし茶屋街散策
    • 17:00 金沢駅にて解散
  • #02:現地発着市内観光モデルコース(7時間)
    • 8:45 ホテル待ち合わせ
    • 9:00 ホテル発(北鉄バス1日フリー券を購入)
    • 9:20 金沢駅見学
    • 9:40 香林坊にて長町武家屋敷散策
    • 11:00 主計町、ひがし茶屋街散策
    • 12:30 兼六園、金沢城公園、ランチ
    • 14:30 21世紀美術館
    • 15:20 鈴木大拙館
    • 16:10 近江町市場にて解散
  • #03:現地発着市内観光モデルコース(4時間)
    • 13:00 ホテル待ち合わせ
    • 13:30 さくだ金箔
    • 13:50 ひがし茶屋街散策
    • 14:35 近江町市場
    • 15:20 長町武家屋敷散策
    • 16:10 兼六園・金沢城散策
    • 17:00 現地解散

※行程案は絶賛募集中です。実際ガイドした際の行程を教えてください。

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