海外の映画やドラマを観ると、今まで学習してきたことのない言い回しの連発。
「あんなに頑張って勉強したのに、何を言ってるか分からない…」
そう感じて、愕然としたことがある方は多いのではないでしょうか?もしかしたら、聞き取れない理由は英会話で多用される「スラング」かもしれません。
この記事ではアメリカ英語のスラングをまとめました。例文もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。この記事のスラングを理解するだけでも、「今まで分からなかったドラマの会話が聞き取れる」という事が増えるはずです!
【この記事を書いているのは…】
由美ギルバート
日英ハーフながら英語が話せず、コンプレックスを抱え10代を過ごす。
ニュージーランド留学を経験し、その後外資企業に勤めTOEIC985点取得。
長野県白馬村でインバウンド系旅行会社に勤め、オーストラリア人の誘致に携わったのち、イギリスに渡り現地旅行会社で勤務。
現在はWebライターとして、英語に対する無類のパッションを共有すべく執筆活動しているアラフォー。
スラングとは?
仲間内で使われるような、くだけた場面で使われる言葉です。日本語だと最近では「エモい」という言葉がありますが、そのように時代とともに変わっていったり、流行り廃りがあったりもします。微妙なニュアンスが簡単に伝わるのがメリットです。
ただ、中には改まったシーンには不相応な場合があり少し注意が必要です。例えば、お付き合いしている人の家族との初めての対面、面接などです。「いま使って大丈夫なのかな?」と不確かな時は、とりあえず使わずに様子をうかがった方が無難です。
それでは例文を見ていきましょう!
日常でよく使われるスラングフレーズ
ここからは、普段の生活の中でよく使われるスラングのフレーズを紹介します。以下、エマとサムとの間の会話、という想定で例文を紹介します。
What’s up?
「最近どうしてる?」や「調子どう?」という意味。「何が起きてる?」という意味合いを含んだフレーズなので、今やっている事を教えるとスムーズに会話が進みます。
Hey, what’s up? So good to see you!
ねぇ元気? 会えて嬉しい!
You too! I’m grabbing a coffee, wanna come?
ほんと!いまコーヒー飲みに行くところ、一緒にどう?
他にも、特に何もしていない、知らせる事がない場合などはNot much. (特になにも無いよ)という返答があります。そのままだと素っ気ない印象なので、What about you?(あなたは?)と続けて聞くと話が途切れないでしょう。
Can we talk?「話がしたい」や I need your help. 「助けてもらえるかな」と言われたときなどに、What’s up?「どうしたの?(何が起こってるの?)」という返し方にも使えるフレーズです。
No sweat.
「平気平気」「お安いご用」などの意味で使われるフレーズ。
Excuse me, sorry to interrupt.
Can you show me how to use this copy machine?
すみません、いいですか。
仕事の途中に申し訳ないのだけど、このコピー機の使い方見せてもらえる?
No sweat. Here, let me show you.
気にしないで。今使って見せますね。
You bet.
「もちろん」や「どういたしまして」という意味。もとはYou can bet on it.「お金を賭けてもいい」くらい確かなことだ、と知っていると使い方が理解しやすい筈です。
You are gonna finish that cake all by yourself?
そのケーキ、1人で全部食べちゃうの?
You bet!
もちろん!
その他、お礼に対してYou bet.と返されたら、Your welcome. (どういたしまして)またはNo problem.(いいってことよ)などと同じ意味です。
On point
「完璧」「イケてる」「ばっちり」という意味があります。
Wow, your hair’s on point! I love the color!
ワオ。髪の毛イケてる!いい色だね!
Thanks, I dyed it last night myself.
ありがとう。昨日の夜自分で染めたんだ。
Hang out
「出かける」「遊ぶ」「ブラブラする」などの意味。
Hey, wanna hang out tonight?
ねぇ、今日の夜遊ばない?
Sorry I can’t. I’ve got a paper due tomorrow.
ごめん無理。明日締め切りがあるんだよね。
I’m game
「話にのるよ」「挑戦したい」など、新しい、難しい、リスクが伴うことを行う・挑戦するときの表現です。
So, what do you say? Do you wanna join this project? It’s gonna be tough but it will be rewarding.
じゃあ、どう?このプロジェクトに参加したい?大変になるけど、やりがいはあるよ。
I’m game. Let’s do it.
のるよ。やろう。
Lighten up
「リラックスして」「もっと気楽に」など、相手が気持ちに余裕がなかったり、どんよりしたりしているのを励ます意味。
Lighten up, Sam! I’m sure the result will come out better than you think.
大丈夫だよサム!思っているより結果は良いはずだよ。
I know, it’s just hard to get my mind off it.
そうなんだけど、考えるのを止められないんだよね。
Screw up
「失敗する」「へまをする」という意味のフレーズ。失礼とみなされることもある言葉なので、友人や毎日顔を合わせる同僚などに限って使うなど、少し注意しましょう。
Bummer, I screwed up big time.
あーっ!とんでもないヘマをしでかしちゃった。
What’s wrong?
どうしたの?
I left my flatmate’s bike at the station, unlocked.
フラットメイトの自転車を鍵をかけずに駅に置いてきちゃった。
Hit the road
「出発する」「出る」「旅路につく」などの意味があります。
Have you packed everything?
荷物は全部つめた?
All good, let’s hit the road!
大丈夫だよ、出発しよう!
Piece of cake
「簡単だ」「これくらい朝飯前だ」という意味があります。
Do you know how to connect all these cables?
この沢山あるケーブルのつなげ方知ってる?
Piece of cake! Let me do it.
簡単だよ、任せて。
Take a rain-check
「機会を改める」「延期する」など、「また違う機会に」という意味を含んだ、誘いの断りに使われます。
Hey, are you coming out for drinks tonight?
今日の飲み会に顔出す?
I’ll take a rain-check on that.
I feel like I’m coming down with something.
またの機会にするよ。
なんか(風邪などで)体調が悪くなりそうな感じがするんだ。
日常でよく使われるスラング単語
ここからは良く使われるスラングの単語を、例文を使って紹介します。
Cringe
「ドン引き」「イタい」「聞いていて恥ずかしい」などの場面で使われる言葉です。
What did you think of Prof. Robinson’s lecture today?
今日のロビンソン教授の講義どう思った?
Honestly, I thought it was cringe-worthy.
She talked a lot about her childhood…I mean, who cares?
正直ドン引きに値したと思う。
子供の頃の思い出をあんなに話されても…誰も興味ないし。
Cheesy
「ダサい」「趣味が悪い」「安っぽい」などの意味があります。
What sort of movie do you like?
どんな映画が好きなの?
I kind of like cheesy movies, I find them easy to watch.
ダサい感じの映画が割と好きかな、観やすいから。
Bummer
「あーあ」「がっかり」「なんだよ」など、不快感や失望を表す言い回しです。失望させる人、物、出来事なども指します。
Hey, I’m raising money for charity, can you help out?
ねぇ、チャリティーのためにお金を募ってるんだけど、協力してもらえる?
Sorry to be a bummer, but I’m super tight on cash this month.
嫌なヤツで悪いんだけど、今月マジで現金に余裕が無いんだ。
Nuts
「イカれてる」「ぶっ飛んでる」などの意味があります。
I’ve done a few full-marathons now, so I’m gonna try an ultramarathon next.
フルマラソンをいくつかやったから、次はウルトラマラソンやるんだ。
For real? You are nuts!
まじ? ぶっ飛んでるね!
Shotgun
車の助手席に乗りたい時に言うフレーズです。「先に言ったもん勝ち」といった、少し遊び的な要素があります。
Why don’t we all go to an amusement park this weekend? I can drive.
今週末はみんなで遊園地に行くのはどう?わたしが運転できるよ。
Great idea. Shotgun!
I can’t sit at the back anyway, it makes me feel sick.
いいね!助手席取った!
どっちにしろ後部座席には座れない、気持ち悪くなるから。
shotgun marriage は「授かり婚」「できちゃった婚」の意味です。
Rip-off
「法外な金をとる」「パクる」などの意味があります。
Can you believe how much they charged me for that latte?
It was $10!
あのラテがいくらだったか信じられる?10ドルだよ!
What a rip-off!
ぼったくりだね!
Bail
友達の集まりや、社交の場から、なんの前触れもなく帰ることを言います。
I’m heading home now.
もう帰るわ。
But we’ve just arrived! Can’t believe you’re bailing!
さっき来たばっかりなのに!いきなり帰るなんて信じらんない!
But I told you that I can’t stay out late tonight. right?
でも、遅くまで居られないっていったでしょ?
ドタキャンや約束をすっぽかすことにも使え、You bailed on me!で「私との約束をすっぽかしたわね!」という意味になります
2022年版最新スラング
ここからは、最近目にする事が多くなってきた「新しいスラング」を紹介します!
Mood
InstagramやTwitterで見かけるこの言葉は、写真のキャプションとして使われている場合は「いまの気分」や「こういう気分」といった表現です。
洋服の写真に 「Forever mood.」というキャプション
→「毎日でも着たい」「私的にずっと廃れない」など
もし他の誰かへの返事としてBig moodと書いてある場合は「同意」「気持ちわかるよ」などという意味にもなります。
Low key
もともとは「控え目」や「静かな」といった意味がありましたが、最近では「ちょっと」もしくは「密かに~なんだよね」、といった表現に使われるされるようになりました。
I low-key love Justine Bieber.
わたし密かにジャスティン・ビーバーが大好きなんだよね。
Spill the tea
「噂話をする」「ゴシップなど内緒の事を教える」という意味です。
I heard you are seeing someone. Come on, spill the tea!
誰かと付き合ってるって聞いたよ。さあ、教えてよ!
Shook
「怖かった」「びっくりした」などの感情表現です。SNSではその他に、大げさに感情を表したいとき、例えばかっこいい人をみつけたり、かわいい犬を見たときなどにも使われています。日本語だと「やばい」、または怖い時の「がくがくブルブル」などと似た使われ方の言葉です。
Look at this puppy! I am shook!
この子犬見て!やばい!
Goals
状態や見た目などに対して「理想だよ」「目標だよ」と言い表したい時に使います。
Look at how sweet they are together, relationship goals.
ラブラブでいいよね、恋愛関係の理想だわ。
まとめ
今回はスラングをまとめて紹介しました。
英語学習では「正統」な英語を学ぶことが重要ですが「なぜこんなに勉強しても分からないんだろう?」と感じたらスラングが原因かも!
スラングが分かると、海外ドラマの会話が理解できたり、SNSでのやり取りが理解できるようになったり、(若い人の)会話についていけるようになった、と感じたりする筈です。
この記事をもとに、代表的なスラングを学ぶだけでも必ず役に立つはず。ぜひ参考にしてください!
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